英語訳文(英文)の出典:『The Tale of Genji』 Edward George Seidensticker(エドワード・ジョージ・サイデンステッカー)コロンビア大学教授(2007年没)
What man in his right mind could think these affairs interesting or amusing? He had had enough of them. At dawn he sent over another indignant message. "Everything people see and hear must strike them as infantile. If you wish this to be the end, well, let us have a try at it and see how it suits us. Though I am sure that the children at Sanjo are very touching as they ask where we may be, I am sure too that you had your reasons for bringing some with you and leaving others behind. I do not find it possible to play favorites myself. I shall go on doing everything I can for all of them." Always quick with her judgments, she saw in the message a threat to take the girls away and hide them from her. "Come with me," he said to one of them, a very pretty little thing. " It will not be easy for me to visit you here, and I must think of your brothers too.
自筆「源氏物語」の「夕霧(ゆうぎり)」の巻は、禁裏(京都御所)において書かれたものです。泉花堂三蝶『諸鳥飼伝百千鳥』寛政11年序 江戸時代和本 飼い鳥の餌の製法や病気治療法など鳥の飼育全般を解説した博物学書。
「夕霧の巻」の主人公「夕霧」は、国宝「源氏物語絵巻」の中に柏木を見舞う柏木として描かれている
自筆「源氏物語」の筆者である「大炊御門宗氏(おおいのみかどむねうじ)」は、室町時代の第103代天皇である後土御門天皇(ごつちみかどてんのう)の曽祖父です。603 上原勇作 明治二十九年一月付書状 陸軍武官。
したがって、出品した自筆「源氏物語」は、天皇の曽祖父の貴重な自筆です。即決 大判1816(文化13)年『江戸暦 寛政暦』天文暦学書、江戸期和本 アンティーク、八卦卜占、陰陽師 、二十八宿、七十二候、日蝕。大炊御門宗氏の長男・信宗の娘が大炊御門信子(のぶこ)であり、信子は後花園天皇の寵愛を受け准后として御所に居住し、皇子を生み後に第103代後土御門天皇として即位し、信子は生母・皇太后となる。鶻92) 小学句読集疏 十巻 全11冊 天保九年 江戸時代 古書。現在の今上天皇と系譜がつながっている。蔀遊燕編『民間年中故事要言』(全7巻揃)享保3年 柏原屋清右衛門板 江戸時代和本 大坂の国学者の主著。
関白・近衛基熙(このえ もとひろ)は、後水尾院(第108代後水尾天皇)の皇女・常子内親王と結婚。森春濤『岐阜襍詩 完』明治7年 成美堂上梓(岐阜県)森春濤漢詩集 明治時代和本。二人の皇女・熙子(ひろこ)は、甲府藩主・徳川綱豊と結婚。明治十三年 歌曲温習考(かきょくさらえこう) : 明治改撰/國字数引 岡永道一 著。綱豊は、のち第六代将軍・徳川家宣となり、熙子(ひろこ)は将軍家宣の正室となった。神木猶之助『妙蹟図伝』(全2冊揃)明治42年林平次郎刊 中国美術(中国絵画・中国古画)日本画 明治時代和本。近衛基熙は、千利休の孫・千宗旦との茶会の交流(下記に掲示)で知られると同時に、第111代・後西院天皇や後水尾天皇を主賓に迎え茶会を開催。源氏の君、冷泉院(前冷泉天皇)との対面を終えて世の中の無常を感じる・自筆「源氏物語」鈴虫の巻(2000円札の絵柄)茶道・茶道具15B。茶会の際、基熙が所蔵する藤原定家・自筆の「定家色紙」を持参した記録がある。源氏の君、源氏の君、二条の尚侍の君(朧月夜の君)を思い出す・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」若菜(わかな)下の巻・茶道Ⅱ-88B。基熙は、他にも朝廷・幕府の間で茶会を何度も開催した記録が残っている。鈴木正三著 手島堵庵注『盲安杖』安永7年序 すみ屋勘兵衛他 江戸時代和本 禅僧法語集 曹洞宗。(資料の記録は下記に掲示)
出品した「源氏物語」は、南北朝時代から室町時代前期の公卿であった「大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)」の自筆です。U8Aω まとめて6冊セット 和書 日の出島 シリーズ 高砂 / 富士 / 新高 / 白髪 他 村井寛 春陽堂 明治 発行 古書 読み物 小説。
自筆「源氏物語」の書の特徴から高松宮系統と称されるものです。大島支郎『南豊名家詩選』(全3冊揃・南條文雄作正誤表付)大正4年豊南書堂 漢詩集 田能村竹田、帆足万里、広瀬淡窓、広瀬旭荘、長三洲ら。「源氏物語」には、応永五年(1398)~応永十三年(1406)までの複数の年号の記載があることから、少なくとも応永五年から8年間にわたり書かれていることがわかる。礒部鎮雄編『雅印蔵印印影集』限定100部 昭和26年南洋堂刊 蔵書印集 香取秀真・下澤木鉢郎・小谷方明・前川千帆ら画刻の落款篆刻印譜実押。このため後醍醐天皇の宸翰(しんかん・天皇自筆)にかなり近い年代に書かれていることがわかる。中川政宣編 白井宗因評閲『採梔集覧』(全2冊揃)元禄16年 平野屋吉兵衛他刊 弓術書 弓道書 弓書 兵法 兵学 江戸時代和本。また、各巻ごとの書かれた年については不明。茶道早学・6冊/狩野宗朴著/明治17年/2代狩野宗朴の長男・裏千家11代千宗室に学ぶ・茶室・茶庭の設計に長じ和歌,俳諧(はいかい)にもすぐれた。従って、応永五年とは、書き始めの年である。菅実秀著 加藤景重編『臥牛先生遺教』大正15年致道館刊 幕末の庄内藩で活躍した武士 西郷隆盛関連資料 山形県郷土資料。また、落款から、後年、近衛基熙(1648~1722)の所蔵となり、時代が下って、松平不昧公の手にわたり、正室・方子の所蔵となったものである。淡水亭伸也『四季名寄合類俳諧忘貝』(全4冊揃)弘化4年序 野田治兵衛他刊 江戸時代和本 季語一覧書 俳句 俳書。近衛家で永く保存されておりましたので、保存状態は極めて良好です。くん印補遺(「くん」は手へん〈手〉に「君」) 上巻 下巻 巻二 合計3冊。
大炊御門家は、平安時代末期摂政関白藤原師実の子経実・治暦4年(1068)~天承元年(1131)を祖として創立された。柳亭種彦著・歌川国貞画『邯鄲諸国物語』(全5冊揃)大正6年国書刊行会刊 彩色木版画入(歌川国貞・歌川豊国画の浮世絵)。大炊御門北に邸宅があったため「大炊御門(おおいみかど)」を称する。小野諄三編『芳雲余情』明治17年芳野芳雲社 奈良県「芳山」を詠った漢詩・和歌集 明治時代和本。初代、経実の子経宗は平治の乱で平清盛方の勝利に貢献。牧金之助編『小倉百人一首』明治22年 金寿堂刊 銅版画譜 明治時代和本。また、二条天皇の外戚として勢威をふるい、左大臣に昇った。山東京伝『近世奇跡考』(全2冊揃)松山堂梓 明治時代和本 桃山時代から江戸初期の文化・美術を絵入で紹介 岩佐又兵衛 初期肉筆浮世絵。出品した「源氏物語」の筆者・大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)は、大炊御門家13代の当主で南北朝時代から室町時代前期の公卿。素行堂松鱸撰 十方舎一丸画『東海道五十三次新柳樽 初篇』安政3年会津屋辰三郎他刊 江戸時代和本 川柳絵本 絵草紙・草双紙 浮世絵。応永5年(1398年)に従三位となり公卿に列する。希少 唐金義宝詩 銭塘愈加減 文政2年 漢詩漢文 京都市中描写詩 江戸期 古書和書古本 P。備前権守、参議、権中納言、権大納言などを歴任し、応永27年(1420年)に内大臣に昇任した。風流 江戸紫 廣瀬夏樹(訳) 大正8年 東京トモエ文庫 古書 和本 和書 木版画。
旧・所蔵者の近衛基煕は、「源氏物語」に造詣が深く、「源氏物語」の注釈書『一簣抄』(いっきしょう)を著(あらわ)しております。改正 月令博物筌 全16冊和綴じ本 木箱入り。炊御門宗氏・自筆「源氏物語」は、近衛基熙が研究のために収集し、のちに出雲松平家に伝わり、松平治郷の正室・方子が鑑賞していたものです。河竹其水述 河竹新七編『青樓春道中双六』万延2年 加藤忠兵衛刊 江戸時代和本 音曲 清元寄本 河竹黙阿弥。近衛基熙が所蔵する自筆・「源氏物語」の中で、最も美しく繊細な筆致で記された平安時代の文字に最も近いとされております。(釋)貞阿 [撰]『一枚起請文鼓吹』(4冊)貞享3年田中庄兵衛刊 法然「一枚起請文」註解書 江戸時代和本 仏教書。数ある自筆「源氏物語」の中で、第一級品と称される貴重な自筆です。永富独嘯庵『漫遊雑記 獨嘯語』(全2冊揃)文化6年柳原喜兵衛他刊 山脇東洋門下古方派医師 東洋医学 漢方医学 江戸時代和本 医学書 医書。
出品した「源氏物語」は夕霧(ゆうぎり)の内容の要旨
『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。夕霧、宮(女二の宮・前朱雀天皇の皇女)を一条宮邸(女二の宮の邸)に移す「源氏物語」夕霧の巻・大炊御門宗氏・自筆・茶道51B。「夕霧」の巻名は、夕霧が柏木の正室(朱雀院の姫君・女二の宮)落葉の宮に書き送った和歌「山里のあわれをそうる夕霧に立ち出でん空もなき心地して」による。南極斎『鎮火用心車』(上中下巻揃・合本全1冊)江戸時代和本 家事・火災防止の心得を記した防災書。源氏の君と葵の上の長男・夕霧は、病にふせる柏木を見舞う場面は、国宝「源氏物語絵巻」に美しい画像として描かれている。実用 家畜書 明治23年 戦前 畜産業 動物学 明治大正 古書和書古本 P。柏木は、自分がなきあとの正室・女二の宮(朱雀天皇の皇女)の行く末を案じ、友人の夕霧に遺言として女二の宮の後事を託す。東江学人『文明開化内外事情 初編』(全3冊揃)明治7年序 万巻楼刊 明治時代和本 彩色木版画入。柏木なきあと、落葉の宮と称される女二の宮の世話をするために法事の世話などの用事にかけつけて落葉の宮をあう。布施松翁『西岡孝子儀兵衛行状聞書』明和7年新屋平治郎他刊(京都寺町)江戸時代和本 手島堵庵・富岡以直に学んだ心学者。そこで、恋心がつのった夕霧は、落葉の宮との結婚を願うようになる。群花百人一首和歌薗 北尾(紅翠齋)重政 画 寛政2年 鱗形屋孫兵衛 西村屋傳兵衛 山本九左衛門 西村屋與八 江戸期。夕霧と会う落葉の宮を心配する母の一条御息所は、心配のあまり夕霧に手紙を送る。渡辺素岳/河野素海『上田庭訓往来』(全2冊揃)天明7年 野田七兵衛梓 江戸時代和本 往来物書道書。だが、その手紙は夕霧の正室・雲井雁の発覚によって夕霧に渡ることはなかった。伊藤貞次郎『剣潭餘光』(全2冊揃)台湾総督府技官漢詩集 大正3年刊 親族直筆献呈署名・書簡1枚付(朝鮮総督官房外務部長松沢龍雄)。娘・落葉の宮の出家の希望を聞いた父・朱雀院(前朱雀天皇)は、一条宮の邸に連れ戻される。北村季吟訳『仮名列女伝』(全8冊揃)江戸時代和本 仮名草子 中国宋代の劉向の列女伝を北村季吟が翻訳したもの。しかし、夕霧の希望により落葉の宮との対面の機会が生まれ、二人は婚儀を行なう。即決 1808(文化5)年大判『江戸暦 寛政暦』天文暦学書、江戸期和本 アンティーク、八卦卜占、陰陽師 、二十八宿、七十二候、日蝕。源氏の君と紫の上はこれも運命と考え忠告するのを控える。鼻山人(東里山人)作 歌川国芳画『花街桜 後編上』天保2年序刊 人情本 遊郭もの 江戸時代和本 彩色木版画入 浮世絵 錦絵。夕霧と結婚した落葉の宮は、その後、多くのこどもを授かり幸福な時を過ごす。夕霧、恋する女二の宮(落葉の宮・朱雀天皇の皇女)と御簾(みす)越しにお話しになられる・自筆「源氏物語」夕霧の巻・茶道6B。
自筆上部の「人非木石皆有情」人木石に非ざれば皆情あり「人は木や石ではない、心と言うものを持っている」の漢詩の落款
漢詩は「白氏文集」の中の有名一節です。笠亭仙果編『武稽百人一首』江戸時代和本 彩色木版画5丁入(武者絵・武具図・刀剣図)武藝百人一首 武芸百人一首 宮本武蔵ら 武家。夕霧の巻の一節「岩木よりけになびきがたきは、契りとうてにくしなど思うやうあなるを」の一文による。ペルシャ裂 全10巻セット 絨毯 写真集 絶版品 レア 文化 X59。夕霧の巻の原詩は「木石」であり、夕霧の巻は「岩木」であるが、古来「白氏文集」に由来されているとされる。夕霧、女二の宮(落葉の宮・朱雀院の皇女)に対面し恋の訴えをなさる「源氏物語」夕霧の巻・大炊御門宗氏・自筆・茶道・10B。押捺の詳細な理由は下記説明欄に記載
(自筆表面の凹凸はストロボの反射によるものです。寿福軒真鏡『主従心得草』(全10冊揃)文政6~弘化4年 和泉屋庄治郎刊 江戸時代和本 絵入本 道徳書 教訓書 心学。)
大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」近衛基熙・旧蔵の来歴については下記「説明欄」に記載
《「源氏物語」夕霧(ゆうぎり)の巻》
「夕霧」の巻は英文で「Evening Mist」と表記されます。(清)杜詔撰 (清)唐桂註 (日本)石坂宗哲閲『翻刻読史論略詳註』文政8年 須原屋茂兵衛他刊 元袋付 江戸時代和本 唐本漢籍和刻本。
《原本上部に「人非木石皆有情」(人木石に非ざれば皆情けあり)漢詩の落款が押捺。古筆了伴編 古筆了悦補訂『増補思ひよる日』明治11年赤松徳三刊 明治時代和本 著名な公家・武将・画家・書家・文人らの命日一覧。夕霧の原文に引用されている。鈴木大拙校『韶州曹渓山六祖師壇経』昭和12年序 安宅仏教文庫刊(大阪) 中国唐代の禅僧慧能「六祖壇経」校訂書。》
(自筆表面の凹凸はストロボの反射によるものです。加藤正廓訳 島地黙雷・赤松連城校『法の道芝』明治15年 加藤正廊刊(愛媛県松山) 明治時代和本 和装活字本。)
「自筆原本」
自筆右下二つの印は、出雲・松江藩主・松平治郷の正室・方子・と娘の幾千姫(玉映)の落款。醫學院法印源惟和(畑黄山=畑柳安)『医学院学範二編』(全4冊揃)寛政10年葛西市郎兵衛刊 江戸時代和本 漢方医学書 東洋医学 古医方医師。
自筆上部の「人は木や石ではない、心と言うものを持っている」の漢詩の落款
漢詩は「白氏文集」の中の有名一節です。佐々木健太郎(佐々木半僊)『苳芯句集 その1』昭和31年 苳芯句会(東京都自転車振興会内)競輪統括・現JKAの句会同人句集 俳句。
《原本中の凹凸はストロボの影響によるものです。柳沢武運三著『商家必要印税訳解』明治13年浅井吉兵衛刊 明治時代和本 税法書。》
自筆下部の印は出雲・松江藩主・松平治郷の正室「方子(よりこ)の落款(印譜)
自筆が「古切」とされたのは江戸時代。地球儀用法 久保譲次訳 明治7年 古書和本古本 江戸期。古切に至る詳細な経緯は下記「希少価値欄」に記載
(1)・自筆の「原文の読み下し文」は次の通りです。加藤高文編『地方大概集』(全9冊揃)明治5~7年河内屋亀七他刊 明治時代和本 鯨図多数入。
《「源氏物語」夕霧(ゆうぎり)の巻》
《原本上部に「人非木石皆有情」(人木石に非ざれば皆情けあり)「白氏文集」の漢詩の落款が押捺・夕霧の原文に引用されている。水原史郎編『筆の花』(11冊=第93~103集)明治27年花雨吟社刊 明治時代の短歌雑誌 和本 和歌。》
《かうやう》・・・・なる事(こと)、おかしうおほゆらん」なと、
物こりしぬへうおほえ給ふ。加藤祐一著 松川半山画『新撰養蚕往来』明治6年柳原喜兵衛刊 彩色木版画入 明治時代和本 往来物 養蚕業・製糸業・絹糸・染織。明けぬれは、「人の見聞かむも、
わか(若)々しきを。高橋正澄(高橋残夢)『塵室草露』(全3冊揃)天保6年 河内屋記一兵衛他刊 江戸時代和本 歌集 家集 香川景樹に師事した国学者・歌人。「かきり」とのたまひ果ては、さて心みん。女三の宮(朱雀天皇の皇女)と源氏の君、中秋十五夜の六条院で合奏の遊宴・自筆「源氏物語」鈴虫の巻(2000円札の絵柄)茶道・茶道具9B。
かしこなる人々も、らうたけに、戀ひ聞ゆめりしを。金刀比羅宮『讃州象頭山十二景之図』(摺出色違い二種一括)金毘羅美玉堂刊 江戸時代和本 木版摺物(彩色木版画)香川県象頭山絵図。「えり殘し給へる、
やうあらむ」とは見なから、思ひ捨てかたきを。柳煙亭種久著 歌川芳虎画『桜蔭花関守』(全3編6冊揃)甘泉堂刊 江戸時代和本 合巻 絵草紙・草双紙 浮世絵。ともかくも、
もてなし侍りなむ」と、おとし聞え給へは、すかすかしき御心にて、
「この君とちをさへや、知らぬところに、率て渡したまはん」と、
危し。江島其磧『商人家職訓 三之巻』浮世草子 江戸時代和本。姫君を、「いさ、給へかし。大島東陽『郵便はがき女用文』明治22年服部為吉刊 明治時代和本。見たてまつりに、かく參り來ることも、
はしたなけれは、つね(常)にもまゐりこ(來)し。即決 大判1801(寛政13=享和1)年『江戸暦 寛政暦』天文暦学書、江戸期和本アンティーク、八卦卜占、陰陽師 、二十八宿、七十二候、日蝕。
かしこにも、・・・・《人々のらうたきを》
(文責・出品者)
「原文の読み下し文」は、読みやすいように「通行訳」としております。室鳩巣『赤穂義人録』(全2冊揃)+三宅緝明『烈士報讐録』甘雨亭叢書 江戸時代和本 赤穂事件 赤穂義士 赤穂浪士 忠臣蔵資料。
《「源氏物語」夕霧(ゆうぎり)の巻》
《夕霧、月明かりの下で恋する女二の宮(落葉の宮・朱雀天皇の皇女)とご対面》
《夕霧、恋しい女二の宮(朱雀天皇の皇女)からのお手紙の返事をお待ちになる》
《女二の宮(朱雀天皇の皇女)一条邸の部屋にこもる》
《夜明け方、夕霧、女二の宮と契りを交わす
《女二の宮(朱雀天皇の皇女)山吹襲や青鈍色の華麗な裳(も)をまとい美しく着飾る》
《雲居雁(夕霧の正室)、父の邸に里帰りをする、夕霧、迎えに訪れる》
《大将(夕霧)は無理にお帰りなさいともおっしゃらず、その夜は一人でお寝(やす)みになった。諦忍(妙竜)『日本怪物 天狗名義考』宝暦4年西村源六他刊 江戸時代和本 真言律宗僧 尾張国八事山興正寺5世 仏教書 仏書。
どうしてかこのところどこへ行ってもおさまりのつかぬ中途半端なことばかりよと思い思い、
お子たちをそばにお寝かせになって、あちらでは宮(女二の宮・一条宮)がまたどんなに
思い悩んでいらっしゃることかと、そのご様子をお思いやり申して、気苦労に心も休まらないので、
いったいどんな人がこうした》・・・・・・恋路に興をおぼえるのだろうなどと、大将(夕霧)は、
こんなことには懲(こ)り懲(ご)りといったお気持にならずにはいらっしゃれない。軍事資料★「欧州戦史」小松大佐 孔版 1914年8月 第1次世界大戦 要図 一覧表 図示 孔版。
夜が明けたので、
(夕霧)「人々の手前も大人げないことですから、どうしてもこれきりのご縁だとおっしゃるのなら、
わたしのほうもそのつもりになってみましょう。速水春暁斎『絵本伊賀越孝勇伝』(全7冊揃)享和2年序 河内屋喜兵衛他刊 江戸時代和本 読本 京都の浮世絵師。
あちらの邸(やしき)に残っている子供たちもいじらしそうにあなたをお慕い申しているようだから、
選(よ)り残していかれたのには何かわけがあるのだろうとは思いますが、
わたしは見捨てる気にはなりませんから、とにかくなんとか世話をすることにしましょう」
とおどすように申しあげなさると、女君(夕霧の正室・雲居雁)は、大将(夕霧)が
思いきりのよいご気性とて、このお子たちをまで知らぬ所へお連れになりはせぬかとご心配になる。『文昌帝君陰隲通俗文 全』小林蔵書(小林久兵衛版)江戸時代和本 文昌帝君陰隲文。
大将(夕霧)は姫君にむかって、
(夕霧)「さあこちらへいらっしゃい。夕霧、女二の宮(落葉の宮・朱雀天皇の皇女)に後朝(きぬぎぬ)のお手紙「源氏物語」夕霧の巻・大炊御門宗氏・自筆・茶道22B。
わたしがお会いするためにこうしてこちらへまいるのもみっともないから、いつもはまいられまい。森鼻宗次訳述『独来氏外科新説』(全12冊揃)明治7~8年松村九兵衛他刊 明治初期の西洋医学書 医書 外科学書 明治時代和本。
あちらの邸にもかわいらしい人たちが・・・・・《いるのだから、せめて同じ所でお世話をしてあげよう」
とおっしゃる》
備考・女一の宮(今上天皇の皇女)の母は明石女御。仮名垣魯文序文 生田芳春画『今古実録 子僧殺横浜竒談 全』明治18年栄泉社刊 明治時代和本 古今実録小僧殺横濱奇談。紫の上は女一の宮(今上天皇の皇女)を養育している。歴史資料/江戸時代/秘図/「鉄炮箱」図面/文政12年伝来/新宮氏贇主人署名/「玉陽軒」「氏贇之印」印/1枚。
備考1・備考・宮(朱雀天皇の皇女・女二の宮)からのお手紙(実際には母君の代筆)を、雲居雁(夕霧の正室)に奪われた夕霧が理由をつけて取り戻そうとする。『詞林 第3号』明治28年鶯蛙吟社刊 明治時代の短歌雑誌 和本 和歌。
備考2・落葉の宮は、朱雀帝と一条御息所の皇女で、柏木の正室。渡辺弘人『詞のしるべ』明治27年 積善館刊 明治時代和本(両面刷畳物一舗)国学者 国文学 日本語学 日本語文法(活用等)一覧。柏木は生前、友人の夕霧に落葉の宮の行く末を遺言として託していた。昭和八年各種演習の概況及所見・陸軍教化隊に就て・取扱注意/昭和八年特別大演習作戦経過に対する考察・昭和八年特別騎兵演習の梗概。
現代語訳の出典・「源氏物語」小学館刊・阿部秋生・東大名誉教授(1999年没)
備考・出品した自筆は、大炊御門宗氏・自筆で近衛基熙の旧・所蔵になるものです。松岡文橘序 樵雲逸史跋 春澄斎英流鐫『銅版新刻掌中洋学童子訓』明治4年刊 明治時代和本 銅版折帖 世界図 アルファベット 西洋時計など。
《Evening Mist (夕霧)》
英語訳文(英文)の出典:『The Tale of Genji』
Edward George Seidensticker(エドワード・ジョージ・サイデンステッカー)コロンビア大学教授(2007年没)
What man in his right mind could think these affairs interesting or amusing?
He had had enough of them.
At dawn he sent over another indignant message.
"Everything people see and hear must strike them as infantile.
If you wish this to be the end, well, let us have a try at it and see how it suits us.
Though I am sure that the children at Sanjo are very touching as
they ask where we may be, I am sure too that you
had your reasons for bringing some with you and leaving others behind.
I do not find it possible to play favorites myself.
I shall go on doing everything I can for all of them."
Always quick with her judgments, she saw in the
message a threat to take the girls away and hide them from her.
"Come with me," he said to one of them, a very pretty little thing. "
It will not be easy for me to visit you here, and I must think of your brothers too.
《夕霧》
推想落叶公主此亦必十分恨他,心情不安,于堪忍。河村重秀編『倫理略説 全』明治7年序 藤村喜兵衛他刊 本邦近代最初期の倫理書 明治時代和本。
他想:“世怎竟会有人把恋当作流韵事?”
便此事深可戒。「忠臣蔵研究者・井筒調策旧蔵 赤穂義士関係 江戸時代写本4種 21冊セット」 赤穂事件 赤穂浪士。天明之后,他又叫人向云居雁言:
“只管像小孩一胡,教人听了可笑。中島元久(中島亨斎)画『尚古亭斎画譜』(全2冊揃)明治25年 昇月蔵版 菊池容斎に師事した日本画家の木版画譜 明治時代和本。既情已,
我也就作如是想。太田聿郎編『草書淵海』(全3冊揃)明治13年赤沢政吉他刊 明治時代和本 書道。只是留在那的几个孩子,正在可怜地想念。西岡孝子儀兵衛行状聞書 明和7年(1770年)江戸時代 和本 貴重資料。
不取那几个孩子,想必是有用意的。水原楳屋編 長三洲揮毫『明治名家古画譜』(全4冊揃)明治13年刊 木版画譜 広瀬旭荘に師事 森琴石同僚(浪華画学校支那画科)南画家 和本。但我舍不得他,要法安排。佐久良東雄『赤穂義士 人乃鑑 一名涙襟集』(全2冊揃)江戸時代和本 赤穂事件 赤穂義士 赤穂浪士 忠臣蔵資料。”
他用威。張應文撰 杉山鶏児訓点『骨董秘訣鑑定新書』(全3冊揃)明治12年永尾銀次郎刊 明治時代和本 中国明代漢文集 中国美術 中国陶磁 古銅器 玉器。云居雁心念夕是个决决断断的人,
不定会把几个孩子到陌陌生生的一条院去,
便担心起来。岡山鳥編輯 長谷川雪旦画『江戸名所花暦』(全4冊揃) 明治26年博文館蔵版 江戸時代の花の名所案内書 明治時代和本。夕霧又:
中国訳文の出典:『源氏物語(Yunsh wy)』
豊子愷(ほうしがい)中国最初の「源氏物語」翻訳者(文化大革命で没)
中央の写真(右から2番目)の写真が「源氏物語」夕霧の巻の末尾(原本番号73-A)の押印。山田賞月堂主人(山田東作)『注釈平假名付千里用文章 全』菊屋七郎兵衛他刊(京都)江戸時代和本 文章・手紙見本集 往来物。
左端の2つの印が仙台藩主第五代藩主・伊達吉村の正室(冬姫)。宮崎青谷(宮崎定憲)著 富岡定礎編『青谷遺稿』(全2冊揃)明治17年春雨楼 漢詩文集 漢詩集 頼山陽に師事した儒学者・画家 明治時代和本。冬姫は内大臣・通誠の養女。杉村信義(杉村壷山)『逍遥游草 第二篇』昭和18年私家版 漢詩集 和本 笠井雪窓・藤沢黄坡に学んだ漢詩人。
冬姫は通称。越智通貫『令図解』(全2冊揃)明治5年刊 愛媛県弓削島出身 今治藩校克明館の国学者・歌人による日本古来官職一覧書 明治時代和本。正式な名は伊達貞子。赤穂浪士四十七士彩色石版画譜『義士銘々伝』明治34年渡辺忠久刊 赤穂事件 赤穂義士 忠臣蔵 明治時代和本。左端の写真は「夕霧の巻」末尾の拡大写真。紫の上の体調異変の知らせに源氏の君が僧侶に延命のご祈祷を依頼する・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」若菜(わかな)下の巻・ 茶道具-Ⅱ-66B。
左上は、「人非木石皆有情」の印。『国分記名日本縮図』(全2冊揃)明治14年京都府蔵版 日本全国地図集 彩色木版画譜 明治時代和本 古地図「日本諳射地図」副本。左下は仙台藩の家紋印
右端の写真上は仙台藩主(伊達家)正室一覧表の表紙。松露庵烏明編『古人五百題発句集』天保15年 英大助他刊 江戸時代和本 連歌 俳諧 俳句 俳書。表紙の下は一覧の拡大写真(仙台市立博物館・刊行)
(奥書は、令和2年11月29日に蔵の中の桐箱から発見されたものです。源氏の君、女三の宮(朱雀天皇の皇女)の住む三条院で歌を詠み交わす・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」鈴虫の巻(2000円札の絵柄)茶道3B。)
(出品した自筆の「断層画像写真」(夕霧の巻)MRI 39―69B
自筆下二つの印のうち下は、出雲・松江藩主・松平治郷の正室「方子(よりこ)」、上は娘の幾千姫(玉映)の落款
「源氏物語」「夕霧の巻」主人公・夕霧の資料
下記写真は、国宝「源氏物語絵巻」の中に描かれる夕霧。村井琴山『薬量考』明和5年序文泉堂他刊 熊本生の古方派医師の漢方薬書 東洋医学 医学書 医書 江戸時代和本。
病床の柏木を見舞う夕霧。f23011604〇明治布告布達 文部省 医学規則 大学東校 医者免許雛形 現東京大学医学部 明治5年 大阪府〇和本古書古文書。左が柏木、右が夕霧。☆E0039和本江戸期写本「梅折傾城記」1冊/古書古文書/手書き。
「近衛基熙の肖像」「後西院天皇主賓の茶会の記録」
1番上の写真は、第103代後土御門天皇と曽祖父・大炊御門宗氏の系図(公家事典303頁)
2番目の写真は「額縁裏面」に表記されるラベル。金羅麻著 張仁水校 陳奮翰評 于素鈍増 徐才寧再校『去垢集』刊本影印版 大田南畝 狂詩 漢文 和本。2番目の写真は近衛基熙の肖像(陽明文庫・所蔵)
3番目の写真は、第107代後陽成天皇の曾孫・近衛基熙の天皇家・近衛家略系図
4番目の写真は、天皇家・近衛家略系図の出典(淡交テキスト「茶会記」に親しむ・7)平成29年7月淡交社・刊行
「人非木石皆有情」(人木石に非ざれば皆情けあり)の漢詩文の落款が押捺されている。速水房常『本朝紹運続録』宝暦13年改補・野田太兵衛刊 江戸時代和本 天皇・皇親系図一覧書 天皇家・皇室資料。この漢詩は「白氏文集」に由来するものです。中井弘(中井桜洲)『西洋紀行 目見耳聞録 下巻』慶應4年後跋 敦賀屋為七刊 江戸時代和本。
つまり、原文の内容に関する漢詩の落款を押捺しているのは、茶会における床の間の「掛け軸」(かけじく)を拝見(はいけん)の際に、茶会を主催する亭主が、客に「最高のごちそう」を振る舞うために披露したものです。即決 1805(文化2)年大判『江戸暦 寛政暦』天文暦学書、江戸期和本 アンティーク、八卦卜占、陰陽師 、二十八宿、七十二候、日蝕。茶会の際に落款に記された由来を知った客が広くそのことを社会に広めたために結果的に、多くの茶会に開催される「最高のごちそう」として原文に関係する漢詩の落款を付したものです。藤井啓(藤井竹外)著 五十川玄校『竹外亭百絶』弘化2年刊 漢詩集 江戸時代和本 頼山陽・梁川星巌に学んだ江戸後期の漢詩人。「落款」の漢詩の由来を待合において説明する際に、長い時間を要し、茶会における貴重な時間であったと推定されております。延命地蔵経和訓図会 上中下巻 3冊セット 嘉永6年 古書 古文書 和本 古本 【即決】。
出品している書の「断層(MRI)写真」の原板は、レントゲン写真と同じ新聞の半分ほどの大きさのフィルムです。1-■ 全10巻5冊 三野風雅 拙脩菅先生 選 東壁堂 文政四年 九月 当時物 赤ペンでしるし多 和書 5冊セット 揃い アンティーク。肉眼では見ることのできない和紙の繊維の一本一本のミクロの世界を見ることができます。蘇室久安『枯野集 全』元治元年跋刊 江戸時代和本 松尾芭蕉関連 俳諧書 俳句 俳書。日本国内では医療用以外には見ることのできない書の「断層(MRI)写真」です。即決 大判1795(寛政7)年『江戸暦 宝暦甲戌元暦』天文暦学書、江戸期和本 アンティーク、八卦卜占、陰陽師 、二十八宿、七十二候、日蝕。
古切の書は、一旦表装を剥離し分析と鑑定検査のために「断層(MRI)写真撮影」をしております。井上勝五郎『万象画譜 風景花鳥山水』明治24年薫志堂刊 銅版画譜 北村透谷『楚囚の詩』発見の明治時代和本 萬象画譜。撮影後、展示のために再表装をしております。即決 大判1809(文化6)年『江戸暦 寛政暦』天文暦学書、江戸期和本 アンティーク、八卦卜占、陰陽師 、二十八宿、七十二候、日蝕。掛軸や屏風にすることが可能なように、「Removable Paste(再剥離用糊)」を使用しているため、自筆の書に影響をあたえずに、容易に「剥離」することができるような特殊な表装となっております。日本写真帖/明治45年/朝鮮・樺太・満州・台湾/島根県・竹島・日本海海戦により広く世界に紹介せられたる同島は日本海の中に在る2個の巖島々。
国内における鑑定人は、自筆の筆者を識別するために、個々の文字ごとに字画線の交叉する位置や角度や位置など、組み合わせられた字画線間に見られる関係性によって、個人癖の特徴を見出して識別する方法、また個々の文字における、画線の長辺、湾曲度、直線性や断続の状態、点画の形態などに見られる筆跡の特徴によって識別する方法、そして、書の勢い、速さ、力加減、滑らかさ、などの筆勢によって識別する方法が一般的な手法です。木堂詩墨・3冊/第1冊木翁韻文并小品・第2冊遯叟雑稿・第3冊木堂詩稿/非売品/限定300部/昭和7年/和装本/憲政の神様・犬養毅・犬養木堂。
一方、欧米では一般的には、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析をコンピューターの数値によって解析しております。『一休蜷川狂歌問答 全』享和3年 澤田吉左衛門他刊 江戸時代和本 俳諧 俳句。数値解析は、文字の筆順に従いX、Y座標を読み、そのX、Y座標をコンピューターへ入力後、コンピューターによって多変量解析を行うものです。為永繁三編刊『蚕糸調査彙報』(6輯セット・合本全1冊)昭和13-15年 絲価格安定施設組合刊 養蚕業 絹糸資料。解析の基準となるのが「ドーバート基準」で、アメリカでは日本国内の画像データを自動的に収集、自筆の分析に際し、数値データをコンピューターで自動的に解析し「極似」した画像データによって筆者を識別する研究が進んでおります。村田嘉言『新紅塵和歌集類題』(全2冊揃)元治元年 河内屋源七郎他刊 江戸時代和本 歌書 村田春門の子で歌人 類題和歌集 類題集。
2・大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)の自筆の特定について
自筆の筆者は、書体、書風から京都の公卿によって書かれたものであるはわかっていたが、昭和38年以来、筆者名は特定されていなかった。細川潤次郎『近遊日録 全』明治19年細川潤次郎刊 漢文紀行集 紀行文集 明治時代和本 土佐藩士。その後、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析と並行し、奥書の「宗」の字の下の文字が判読できずにいた。永井如瓶子編『庭訓往来諺解大成』(全4冊揃)文化12年河内屋太助刊 江戸時代和本 書家・狂歌師による「庭訓往来」注釈書。それが、技術の進歩により「宗」の下の文字が「氏」と判読された結果、南北朝時代から室町時代前期の公卿であった「大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)」であることが判明した。小林鉄次郎編 早川松山 (早川帰誠) 画『近世鹿児島軍記』(2冊)明治10年刊 明治時代和本 草双紙/絵草紙 彩色木版画 浮世絵 錦絵。
「源氏物語」には、応永五年(1398)~応永十三年(1406)までの複数の年号の記載があることから、大炊御門宗氏が23歳から31歳までの間に書かれたものと推定されている。稿本・国史眼・7冊/重野安繹・久米邦武/明治24年/神代から1889年の大日本帝国憲法発布にいたる日本通史・天皇朝廷地方外国の順で歴史を叙述。宗氏は、正二位・内大臣まで昇進したのち、応永28年(1421)47歳で没している。『蚕桑ニ関スル古文献 第1巻』昭和6年蚕桑古文献筆写会刊(福島県福島市)江戸時代以前の養蚕書10点を謄写版印刷で収録。
3・自筆「源氏物語」の旧・所蔵者の特定の経緯について
近衛基熙の旧・所蔵の特定は、「花押」の写真照合技術によるものです。中澤道二閲 法橋玉山(岡田玉山)画『画本実語教』(全5冊揃)享和2年須原屋茂兵衛 江戸時代和本 往来物 空海著の平安時代教訓書「実語教」。アメリカのコンピューターを用い、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析を、花押の照合に応用し、指紋の照合方法と同じ手法により99.9パーセントの確率で特定に至ったものです。三谷象雲編『海南風雅』大正11年 三谷九八刊(香川県仲多度郡)四国の漢詩人たちの漢詩集 大正時代和本。
4・近衛基熙(このえもとひろ)について
近衛基熙は、慶安元年(1648年)3月6日、近衛尚嗣(関白・左大臣)の長男として誕生。中村敬宇『西稗雑纂 第一集』明治7年 同人社蔵版 明治時代和本 西洋教訓書の漢文抄訳集 文明開化 明治維新 啓蒙主義。母は後水尾天皇皇女女二宮。宮川叢平 「御所帋」 上巻 1帖 八宝堂 昭和14年刊 木版 図案 意匠 和本 古文書 ●H2321。実母は近衛家女房(瑤林院)。岡田玉山(法橋玉山)『絵本玉藻譚』(全5巻揃・合本全1冊)文化2年後跋 中島徳兵衛刊 江戸時代和本 妖怪 妖狐譚。幼名は多治丸。宇崎純一画集2冊『ポケット画手本 桜の巻』(大正15年/家村文翫堂)+『ポケット スケッチ事典』(昭和24年/堀書店)ウザキスミカズ。父、尚嗣が早世し、尚嗣と正室女二宮の間には男子がなかったため、後水尾上皇の命により、近衛家の外にあった基熙が迎えられて上皇の保護下で育てられた。『庭訓往来抄』(全3冊揃)江戸時代和本。承応3年(1654年)12月に元服して正五位下に叙せられ、左近衛権少将となる。菅原輝恵『神社仏閣 都いろは分早引』(全3巻揃)文化8年 丸屋善兵衛刊(京都)京都の神社・古寺古刹を紹介 江戸時代和本。以後、摂関家の当主として累進し、翌年明暦元年(1655年)従三位に上り公卿に列せられる。梅園路彦・梅暮里谷峩著 歌川芳春画『艶色竸』(2冊=二篇上+六篇下)人情本 江戸時代和本 遊郭物 花魁 遊女 浮世絵・錦絵。明暦2年(1656年)に権中納言、万治元年(1658年)に権大納言となり、寛文4年(1664年)11月23日には後水尾上皇の皇女常子内親王を正室に賜った。駝岳『俳諧腰扇』文化11年 野田治兵衛/鹿島忠兵衛刊 江戸時代和本 俳諧用語集 俳句 俳書。寛文5年(1665年)6月、18歳で内大臣に任じられ、寛文11年(1671年)には右大臣、さらに延宝5年(1677年)に左大臣へ進み、長い時を経て元禄3年(1690年)1月に関白に昇進した。新井白石著 大槻文彦校『采覧異言』(全2冊揃)明治14年白石社刊 横地石太郎旧蔵書(夏目漱石友人) 明治時代和本・和装活版本 世界地理書。近衛基熙は、寛文5年(1665年)から晩年まで『基熈公記』で知られる日記を書いている
ツイッター「源氏物語の世界」も合わせてご覧ください。即決 大判1814(文化11)年『江戸暦 寛政暦』天文暦学書、江戸期和本 アンティーク、八卦卜占、陰陽師 、二十八宿、七十二候、日蝕。
不昧公 公卿 肉筆 保障 保証 真筆 真筆 親筆 古筆 本物保証 本物保障 室町 掛軸 掛け軸 自筆 天皇 茶道具 宗鑑 良寛 伝来 歌仙 極め 極札 極め札 鑑定